契約書の日付欄は、「 年 月 日」と欄だけワープロソフトで記入し、後で手書きで日付を記入することもよくある。しかし、その場合、日付の記入を忘れてしまいがちだ。日付は、いつ契約が成立したかを示す重要なものなので、必ず記入するようにしよう。
今回は契約書の日付欄について説明する。
1.日付の入っていない契約書の有効性
日付が入っていない契約書であっても、当事者の合意は立証できるため、有効だ。ただ、日付がないと、いつ契約が成立したかわからないことになる。例えば、契約期間が、契約締結日から3年間と記載されていた場合、いつ契約が終わるのかわからなくなってしまう。
その場合、契約書外の証拠(証言、メール等)から立証する必要が出てくるが、トラブル防止の観点から、日付は必ず記載しよう。
2.年月日を特定する
契約書の日付は年月日すべてを記載して日付を特定すべきだ。年月日のどれ省略しても、いつ契約したか分からなくなり、トラブルが生じるものとになる。
3.西暦と元号について
西暦と元号が混在すると誤解の元なため、どちらかに統一しよう。
4.遡った日付で契約をする場合
バックデートでの契約の締結、つまり遡った日付で契約を締結しても契約書は有効だ。但し、それにより税金を不正に免れようとした場合には、当然のことながら違法となる。
以前から取引があって、過去に遡って契約書を適用させたい場合には、遡って契約するのではなく、現在の日付を入力し、契約条項に、「本契約は甲乙間の平成○年○月○日からの売買契約について適用するものとする」と記載した方が経緯が明確になり望ましい。
5.まとめ
契約書の日付は、忘れずに記載する。バックデートでの契約をしたい場合には、現在の日付で締結したうえで、適用時期を遡らせるようにしよう。