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2015.08.20

実際に開く取締役会の開催数を最小限にする方法

取締役会は取締役の職務の執行を監督する機関であり、その機能を十分に果たすためには、書面での開催ではなく、実際に取締役会を開催して討議することが望ましい。

しかし、支配的な株主が存在する株式会社では、その株主が取締役の人事権を直接的に握っている。支配的な株主は、取締役を呼び出して報告を求めてもよいし、解任させることも容易だ。そうすると、支配的な株主が、取締役会を必ずしも重視しないケースが出てくる。

この場合、取締役会を設置しない会社に移行することも一つの手だ。取締役会を設置しない会社では、重要な事項は取締役の過半数で決することになる。取締役会を設置しない会社に移行する場合、株式の譲渡制限を付ける必要があるのがハードルの一つとなる。

もう一つは、書面での手続により可能な限り取締役会の開催を少なくする方法がある。今回はこの方法を解説する。

尚、株主と代表取締役との関係については、こちらの記事も参考にしてほしい。
社長の人事権は誰が持っているのか?経営権争いへの対策

1.決議を省略する方法

定款に書面決議ができる旨を会社法370条に基づき定めることにより、書面決議ができるようになる。この場合、取締役メンバーの全員の一致と、監査役からの異議がないことが要求される

<参考:会社法第370条>
(取締役会の決議の省略)
取締役会設置会社は、取締役が取締役会の決議の目的である事項について提案をした場合において、当該提案につき取締役(当該事項について議決に加わることができるものに限る。)の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたとき(監査役設置会社にあっては、監査役が当該提案について異議を述べたときを除く。)は、当該提案を可決する旨の取締役会の決議があったものとみなす旨を定款で定めることができる。
 

2.報告を省略する方法

取締役及び監査役の全員に通知することにより、報告を省略できる。定款に定めを置く必要はない。但し、3か月に1回行う、代表取締役からの取締役会への職務の執行の状況については報告を省略できない。
 

3.まとめ

以上のとおり、決議も報告も書面にて省略することができるが、3か月に1回の開催については、最低限行う必要がある。そうすると、3か月に1回開催するというのが、最小限の開催数ということになる。

ただし、3か月に1回とは、四半期ごとに1回ごとに行えばよいという意味ではなく、最後に開いた取締役会から3か月以内に開催しなければならないという意味であると考えられていることに注意してほしい。

その意味からすると、例えば2月1日、5月1日、8月1日、11月1日と、年に4回、決まった日に開催すれば最小限に収まる。しかし、何らかの理由で前倒す必要が生じると、その次の回の取締役会の日付も、前倒す必要が生じ、年に4回決まった日に開催するというのを毎年続けるのは事実上難しい。

現実的には、毎年決まったスケジュールで開催するのが一般的であることを考えると、年に5回程度の開催ということになるだろう。
 

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